アメリカ人と九九
2010年1月24日
アメリカ人は、九九が苦手。
全員が全員ではありませんが、一般論です。
何故苦手なのか?
それは「教育システムがどうこう」以前に、文化から起因するものだと思います。
大学2年の頃の話。
理系の人間なら、誰でも履修するCalculus IIIの授業でそのハプニングは起こりました。
グループワークで、2〜3人で組んで難しい問題にチャレンジしていました。
私と組んだのは、ニューヨーク・ロングアイランド出身のジム君。生粋の白人タイプです。
「ヘーイ、sohey。6かける8って何だっけ?」
おっおい!理系人間がナニを言う…!?
「ろくはしじゅーはち」だよ、学校で習わなかったのか?
本人はあっさり「習ってナーイ」と答えた。
私は小学校から中学の途中までアメリカの教育を受けたが、確かに九九は習わなかった。日本語補習校では、みっちりやっていたので大丈夫でした。
当時はまだ「小学2年生」などの雑誌が出まわっていて、付録として九九テープがついてきた。我が家では、どこへ行くにもこのテープを聞いて車で移動していたので、私以外の家族も九九が暗唱できるようになっていた。
今では「寒っ!」「しょぼい」「うぜぇ…」と突っ込まれる勢いのダジャレの嵐。
テープの音声は
「インクが切れた!インクが9…1×9=9!」
「くっ苦しい!くっくっ…9×9=81!」
などの名ダジャレを連発。それで覚えたようなものですね。
さてさて、アメリカは素晴らしいほどに合理的な国であると同時に、「これってどうなの?」と疑問がわくような事もやるヘンな国。ここで、九九計算ができない理由を探りたいと思います。
要因その1:数学教育
足し算や引き算、割り算も問題ない。
くり上がり、くり下がりの計算には木製のブロックを使い、なぜくり下がりができるのか、を詳しく説明してくれる。割り算はクラス全員で、もっといい解答方法を考えたりしていました。
ところが中学になると、授業中に計算機(科学計算機)を使用することが許可される。暗算が苦手だった子も、大体これでカムバックする。計算機の故障で、再テストが認められる。
まぁ、あれですね。解ければ何の問題もないだろうってやつです。合理的ですが、子供の将来に良くないといいますか…
計算機を忘れてしまったらどうするのかというと、今度はノートなどの裏表紙に「掛け算チャート」たるものが付属していて、いつでも参照可能。分からなければ、これをチラチラ見るって訳だ。
要因その2:通貨
現金社会な日本に対し、カード社会なアメリカ。カード社会なので、お釣りはそれほど気にするものではない。
とは言いつつ、小銭の種類が多い。1セント硬貨=ペニー、5セント硬貨=ニッケル、10セント硬貨=ダイム、25セント硬貨=クォーター。1ドルに到達するまで、これだけのランクがあるのだ。
日本の通貨には存在しない25セント硬貨は、かなり便利だ。実際、クォーターはアメリカ人が頻繁に利用する硬貨だと言えよう。特にメタボの原因になりやすい商品は、クォーターで買えるものが多いのだ。炭酸飲料や、スナック菓子とかね。
25の倍数で買える商品ならば、アメリカ人は喜んで硬貨を使う。ならば、それ以外の値段はどうなのか?
例えば、$3.48の商品があったとしよう。この支払をどう済ませるかというと、手に5ドル札を一枚出すだけ、である。(もうちょっと丁寧な方だったら、1ドル札4枚が妥当)
え??もし348円の商品があったら、300+40+5+3もしくは300+50円で払うよね?
そうですね、ジャパニーズだったらね♪
私の推測に少し誤差があるかもしれませんが、アメリカ人は「お釣りを無駄に増やさない」事に美学を感じないのです。彼らに大切なことは、「支払いを済ませる」事と「いかに財布の中の紙幣が多いか」という事なのです。おそらく。
詳しくインタビューしたことがないので、本当にそう思っているかどうかまでは分かりませんが。
小銭は小銭の役割があります。
大きな瓶を用意して、コインで一杯になるまで貯めつづける。そうすれば、意外と大きな金額になっているのだ。小銭で一杯になった瓶をそのまま寄付したり、皆のために何か買ったりする。
要は、お金をきっちり払うためではなく、少しずつ貯めて楽しむものなのだ。
掛け算教育に問題があるからなのか、いつしかインド人がアメリカ人を追い越すようになっていた。
いつかサポートセンターに連絡したとき、受話器を取ったのはインド系の人だった。有名IT会社も、どんどんインド人を雇用していく。アメリカ人は職を失う。たかが、九九を勉強しなかっただけで。。
このインド人の件も記憶に新しいわけではない。かつて冷戦時代にソ連と宇宙開発を競っていた時に、メートル法を使っていなかったことで彼らに遅れをとってしまった。数学教育が違うだけで、もう2度も失態をおかしているのだ。
それでもアメリカ人はITでトップだし、素晴らしいビジネスリーダーだ。
しかし、九九を含め暗算が苦手な国民ってのもどうだろう?買い物を小銭で払うようになれば、新札の発行が減少して、地球にも優しい活動になると思うのだが。
たかが九九、されど九九。
on 2月 3rd, 2010 at 5:25 PM
確かにレジでお釣りを貰う時って、明らかに差である答えに向けて足した分をお釣りとして渡してくるよね。
先日旅先で知り合った家族の息子(17歳)がピアノを習っているというので何年続けているのかを尋ねたら指折り数えだし、ものすごーっく時間をかけて答えてくれましたよ。
流石にビビった。