sohei3 blog

シュレック フォーエバーから学ぶ契約書の教訓

2010年12月30日

SHREK Forever After

今回4作目になる「シュレック フォーエバー(シュレック4)」を早速見てきました。
公開からまだ一週間でしたので、焦って朝一番の上映にダッシュしてきましたが、もう少しゆっくり着いてもよかったかな*ゼェゼェ*。シアターの中の総人数、10名程度の客入りでした。

シュレック4がシュレック1〜3に比べて大人向けのシリアス調になっていること、
それと3D上映の字幕版だったという事も決め手になったようです。悲しくも、最近は吹き替え版の方が多いそうですね…。

今作は、契約書・クーリングオフの話がメインです。

ちょっとここで要件を整理しましょうか。

詐欺師:ランプルスティルスキン(略称:ランプル)
契約書:ランプルが発行している契約書
クーリングオフ:契約書によって実行された魔法を取り消す方法

ちょっちょっちょっ!そのランプルうんちゃらって誰?

ランプルスティルスキンの原作
アメリカのおとぎ話に登場する有名な詐欺小人で、こんな話です:(Wikipediaより参照

貧しい粉引きが、王に「うちの娘は藁を紡いで金に変えることが出来る」と嘘をつく。王は娘を王妃にすることを条件に藁を金に変えるようにせまり、塔の上に糸車と藁とともに娘を閉じ込める。三日後の朝までに金が紡げないと彼女は殺されてしまう。娘が泣いていると小人(ドワーフ)が現れ、最初の晩はネックレスと引き換えに金を紡いでやろうと迫る。次の晩は、指輪と引き換えに紡いでやろうと迫る。いよいよ処刑が迫る最後の晩、小人は最初に生まれる子供と引き換えに藁を金に変えると迫り、ついに娘は折れる。
藁を金に紡ぐ約束が果たせ、王妃になった娘が産褥の床についていると、小人が赤ん坊を奪いにやってくる。王妃の懇願を受けた小人は「三日後までに自分の名前を当てられたら子供を連れて行かない」と約束する。王妃は国中の名前を集めさせるが小人の名前は見つからない。困っていると、王が森で奇妙な歌を歌う小人を見たと語る。なんと、小人が歌っていたのは自分の名前(ルンペルシュティルツヒェン)だった。三日たって子供を連れ去りにやってきた小人は王妃に名前を言い当てられて、自分で自分を引き裂いてしまう。

 

オリジナルの話では、小人の名前を言い当てる事ができれば、クーリングオフが成立します。ランプル自身のミスで、契約者が得をするというなんっつーハッピーエンド!いい話だな、うん。

シュレック4途中までのあらすじ
遠い遠い国の王位をアーサーに譲り、本当の幸せを手に入れたシュレック。前作から三児の父親になりましたが、次第に独身時代のことを懐かしむようになります。
朝起きては子供にたたき起こされ、おむつの取り替え、遊び相手が終わってようやく泥風呂に浸かれると思ったら妻に呼び出される。室内でゆっくりしようと思えば、ドンキーがアポなしで遊びに来るわ、観光客に邪魔されるわ…リラックスした怪物として生きていくことができなくなってしまいます。

せっかくの子どもたちのバースデーパーティも、シュレックがブチ切れしたおかげで台無し。そこへ(タイミングよく)ランプルが登場。
ランプルはフィオナ姫の両親から契約書を成立させる事に失敗しており(シュレックがフィオナ姫を開放したため)相当シュレックを恨んでいました。とりあえず欲求不満なシュレックをいい気分にさせ、契約書までこぎつけます。
 

シュレックがサインした契約書
契約書には「契約者(シュレック)が子供の頃の時間を一日ランプル様に与えれば、怪物扱いされていた頃の生活に一日だけ戻れます。契約の成立には、ここにサインを」と記載されていました。
シュレックはひたすら「あの頃に戻りたい」ムードでしたから、条件をよく読まずにサインをしてしまいます。

ここが悪夢の始まりでした。契約書の本当の内容は「シュレックが子供の頃の時間を一日使って歴史を変え、ランプルが遠い遠い国の支配者にする」という事でした。最初はシュレックを見て震え上がる村民を見て楽しんでいましたが、事態がとんでもない方向に進んでいる事に気づき…(以下略)

隠されたクーリングオフの条件
ランプル城で契約書の真実を知ったシュレックは驚愕する。
旅の途中で会ったドンキーが、「ランプルと契約を結んではいけない」と忠告したうえ、解約方法があるのだという事をシュレックに伝えます。

先ほど、紹介した原作「ルンペルシュティルツヒェン」では、ランプルの名前を見事言い当てればクーリングオフとなります。しかし、歴史が変わったため、名前を言い当てる事自体の効力が無くなっているのです。
ではどうやって解約するのか?ドンキーが器用に前足を使って、契約書を折り紙にしていくと、そこにはこんなメッセージが。

愛する者のキスにより、呪いは解ける

 

いつしかフィオナを苦しめていた呪いの解除方法が、再び…!そういや、一作目ではシュレックのキスでフィオナの呪いが解けたんだったな。
「な〜んだ、キスをするだけか。楽勝楽勝!」と思いきや、今回は前回の逆でシュレックは「キスをされる側」の重要さをよく分かってなかったようです。

ランプルに過去の時間を捧げたことで歴史が変わり、シュレックが存在しない世界で、フィオナの呪いは解けることなく…なんと自力で塔から脱出し、たくましい女戦士に彼女はなっていました。
怪物の軍団を率いる革命軍のリーダーとして活躍する彼女を振り向かせるのは相当困難だと思います。シュレックは肉食男子なのでそれほど困難ではなかったようですが、現状を受け入れるまで時間がかかりました。

コツを掴んだシュレックは、1回はフィオナをキスまでこぎつけることができましたが、それだけでは呪いは解けなかった。
条件は「愛する者のキス」ですので、現時点でフィオナは「愛する者」になっていなかった。キスした後のフィオナの表情を見ると分かると思います。

クーリングオフの方法を知った消費者と、条件を満たすために頑張る努力。でも頑張るだけでは、犠牲になるものも出てきます。例えば、借金を必死で返済する男性が家庭のトラブルの火に油を注ぐような感じです。
この「フィオナとシュレックの偽りのキスシーン」は、天からの戒めかもしれません。努力するのもいいが、大事なことを忘れてはいけない…と。
 

巡り巡ったチャンス、そこでシュレックは…
全国民にシュレックの捕獲命令を出したのに、一向に本物が見つからず、イライラするランプル。シュレックをランプルに差し出した者には「何でも願いが叶う」契約書を成立させる事にしました。
と、そこへシュレックが登場。自らを差し出したので、「何でも願いが叶う」契約書にサインをすることが認められます。ここで呪いを解かせてもらえる!と思いきや…

契約書の条件は絶対!厳しくもシュレックの契約書解約は「何でも叶えてあげよう」のうちに入らず。

いかなる事態になろうと、契約書の条件が変わることはありません。契約書を燃やせばいいとか、そんな次元の話ではありません。いくら逃げても契約書は追っかけてきます。それほど契約書は強く恐ろしいものなのです。

幻滅したシュレックは、「何でも叶えてあげよう」契約書の力で城に囚われていた怪物の仲間たちを解放しました。

その後も檻禁されていたフィオナも解放し、いつでもキスができる雰囲気になってはいましたが、もうシュレックはそれにこだわらなくなっていました。
むしろキスなんて、クーリングオフなんてどうでもいいと。自分は、忘れかけていた愛情と、恵みをまた知ることができて良かったと。約束の一日が終わろうと、シュレックの体が消えかける…。

そこでフィオナが感謝をこめたキスをプレゼントする。ようやく契約書のクーリングオフが成立し、シュレックは元の世界に戻る…これで本当のめでたしめでたし!
 

今作の背景と教訓
今作で契約書やらサインがやたら出てくるのは、アメリカが契約書社会だからだと考えられる。アメリカは移民の国で、いつ何が誰によって起こされるかが分からないので、契約書のサインが唯一信頼できるものといっても過言ではない。

契約書を読まずに全財産を持って行かれた人、なんとかその条件に打ち勝とうとする人、終わることのない裁判を起こし続ける人…長い海外生活で様々な人を見てきました。

一見、契約書は恐ろしいものではあるが、その内容をよく読み、理解して責任を持てば自分の味方になってくれるという事も知りました。現に、契約書を本当の意味で理解したシュレックに契約書はクーリングオフを承諾してくれましたよね。

日本とアメリカでは事情がかなり違うと思いますが、こういった契約書や同意書は身近なところにあるのではないでしょうか?面倒臭くて、読み飛ばしてOKしたことにしていませんか?
流石に一字一句理解する必要はありませんが、自分に関係する部分はしっかり読むといいでしょう。「個人情報の扱い」「本製品の再配布の禁止」などの重要部分は抜かしたらダメですよ。
 

朝一番の上映に腎臓の耐久性がやばくなってきて、最後の方は素直に感動できませんでした。シュレックさんすみません。次回はレンタルしてゆっくり吟味したいと思います。

Category: レビュー | posted by sohey | 0 Comments

Leave a Reply